こんにちは。
整体サロンpirka-ピリカ-の山田です。
今回は柔道整復師が開業するに当たって不安になるであろうことについての実際と対策について書いていこうと思います。
お金について
人間関係について
休みについて
この開業前と開業後に抱えるであろう3つの不安を取り上げてお話ししていこうと思います。
これから開業を目指している人に参考にしていただければ嬉しいです。
柔道整復師の強みとして、開業権があることがありますよね。
これは理学療法士や看護師などには無い強みだと思います。
しかし、頻発する不正請求や問題によって毎年締め付けは苦しくなってきています。
その中でこれからの教育の基盤を厚くしようとして、新しく追加されたことがあります。
それは管理柔整師(保険請求ができる柔整師)になるための実務経験の必須化。
(昔は免許をとってすぐに開業できた)
2018年からは実務経験1年以上
2022年からは実務経験2年以上
2024年からは実務経験3年以上
が無いと開業(管理柔整師になること)ができなくなりました。
ですので、現在では卒業と同時に開業!
なんてことはできないようになっています。
ただこれを言い換えれば
「しっかり臨床経験を積んでから独立開業してね!」
という国からのメッセージだとも言えます。
つまり独立開業する前に、何年間は準備する時間が必ずあるということになります。
その時間の中で、将来不安のタネになるであろう
「お金」
「人間関係」
「休み」
について準備や対策をしておくことが有意義なことでしょう。
こんな不安があってこんな対策法があるよ。
それを知っているだけでも心の準備くらいはできるはずです。
あなたの夢の実現に少しでも役立ててみてくださいね。
この記事でわかること
将来、独立すると不安になるであろうこと
不安のタネへの対策法
目次
①お金についての不安
独立開業をするとほとんどの場合、お金の不安に襲われます。
なぜかというと、会社員と違い、月の収入が一定ではないからです。
会社に属して(整骨院なども同じ)給料をもらうことと、自分で稼ぐことは同じ金額でも精神的に変わってきます。
いい部分でいうと大きく稼ぐこともできるということです。
しかし逆にそれは稼ぐことができない月もあるということを指します。
4月は50万。5月は10万。6月は15万・・・。
収入の金額は上下し、不安定になります。
先月は大丈夫だったけど今月はわからない。
それが独立開業をすると現実になります。
お金がなくなる不安
定期的に定額が振り込まれる給料制に慣れてしまうと(というよりそれが日本では基本になるので仕方ない)
お金が決まった日にちに決まった金額入らない恐怖というものを感じます。
特に開業当初では、経営が軌道に乗るまでの間、お金がゴリゴリ減ります。
お金が減っていく恐怖とういものは想像以上に精神的に堪えます。
あったものが無くなり、これから入ってくる保証も無い。
このままでいいのか。
開業して良かったのか。
感覚としては自身の無いテスト結果を待っている状態に似ています。
それの月単位・もしくは年単位で待っている状態ですね。
開業すると、そういう時期を早かれ遅かれ通ることになります。
対策
お金の不安に対する対策は2つあります。
どちらも開業前から取り組むことが出来ることなので、読み飛ばさないようにしてくださいね。
1つ目は
不安定なことを自覚することです。
開業自体、個人事業主になること自体、不安定な生活をすることです。
夢もあります。稼ぐこともできます。好きなことができます。
しかし不安定です。
(だからこそ安定化するために色々試行錯誤するようになります。ただ会社員が安定しているかどうかはこれからの時代、わからないところではありますが・・)
この不安定を受け入れられるか否かがとても重要です。
その中で対策できることは
①ローンは極力組まない
②最低限の出費を知る(貧乏生活を経験してみる)
なぜならローンは月に入ってくる収入を考えて、組むことが前提ですよね。
なので極力組まないことをオススメします。
不必要な月会費や契約は減らし、出費(固定費)を減らすような生活を身につけておきましょう。
よく
「お金を使わない人にはお金は近づいてこない」
だったり
「お金は使うと増えていく」
的なことが書いている書籍などがありますが、話半分にしておきましょう。
お金は使えば減ります。
関連記事はこちら。
また最低限の暮らしを体験しておきましょう。
なぜなら、最低限生きられる金額を知っていると気持ちに余裕が出来ます。
固定費(必要なお金)が少ないとそれを稼ぐハードルも自然と下がります。
また自分にとって必要か不必要かの判断力を磨くことが出来るので
会社員の頃から実践することをオススメします。
2つ目は貯蓄をしておくことです。
これは当たり前のことですが、貯蓄をしておくことで、精神的な余裕が生まれます。
貯蓄はゲームでいうところの「HP(ヒットポイント)」でもあります。
0になれば基本的にゲームオーバー(廃業)です。
借金からのどんでん返しの話はよく聞きますが、それは本当に一部の話です。
天才と自分を重ねるのはとても危険ですので『貯蓄は多くて困ることは無い。』ということを覚えておきましょう。
②人間関係についての不安
人間関係の不安としては『孤独感』が挙げられます。
「経営者は孤独だ」
聞いたことはあるでしょうか?
その通りで、会社に所属していた時は
会社という箱に所属していて、社員は仲間でグループです。
新入社員なども年単位で入り、繋がりが自然と増えます。
しかし開業すると自然に人との接点が増えることはなくなります。
自分から繋がりを作らない限りは繋がりは増えませんし、むしろ時間を経るごとに減っていきます。
組織という群れから外れる孤独感が独立開業には存在することを覚えておきましょう。
気づいたら一人。
なんてことがあり得るのです。
確かに付き合う人を自由に選べるというメリットが独立開業にはあります。
それと同時に今まで与えられていた新しい人との出会いは無くなります。
人によっては会社というチームから外れるので、前職場との繋がりもなくなってしまう人もいるかもしれません。
開業に付属する人間関係の不安は、孤立というものが多いのです。
対策
孤独に対する対策は3つあります。
今の職場との付き合い
同業者との付き合い
自分から人に会う
とてもシンプルです。
前職場とは良好な関係で退社することがリスク管理になります。
多くの時間を共にしてきた同僚はかけがえのないものです。
失敗の多い開業には多くの支えが必要です。
また同じ業種の繋がりは持っておくととても心強いのです。
セミナーや勉強会で、会社以外の人脈を作っておくことをオススメします。
また学生の方は、専門学校の友人を大切にしておくことも強くオススメします。
違った環境で学んでいる友人は参考になりますし、気心知れた関係性は心の支えにもなります。
③休みについての不安
開業すると休みは不定休になることがあります。
これは休業日が決まっていない。ということを指すのではなく、休むと業務に支障をきたす。という意味です。
自分の代わりになる人が会社員の時と違って存在しないです。
自分が入院すればその時の収入はゼロになります。
長期休みを取ればその期間の売上はゼロです。
休みを取るのが怖くなる。
特に連休などはなかなか取りにくくなります。
そのために休みを削ったりして体調を崩してしまう人も多いのも開業の特徴になります。
また、仕事と日常が混ざり合うことも特徴的です。
会社は勤務時間以外はプライベートですが、独立開業をするとプライベートと仕事の境界線が曖昧になります。
良い言葉で言うと自分の裁量で決定出来ますし
悪い言葉で言うとプライベートに仕事のことが頭から離れません。
対策
休みを自由に取るためには大きく2つの対策があります。
組織を作る(自動化する)
単価を考える
1つ目は組織を作って自分が現場に出なくても良い仕組みを作ることです。
つまり従業員を雇うということですね。
しかしこれには大きな壁があって、元手が必要という点です。
人が入る箱(テナント)を用意して、給与の分を確保し、法人であるなら労働環境(社会保険など)を整える必要があります。
一人である場合は、現場以外の収入を作ることが対策になります。
オンラインサロンでも良いですし、ブログ収益でも良いです。
ただどちらも定着まで時間を要するので、会社員の頃から動き始めることが大切になってきます。
柔道整復師ができる仕事はこちら
そして一番簡単なのは「単価をあげること」です。
自分がどのくらいのキャパ(人数)を診れるのか。
どのくらい働くのか(週何日、月何日、一日何時間など)を決めて、それに考えた上で単価を決めましょう。
見れる人数が少ないほど単価をあげる必要がありますし、人数を見れるのであれば単価は下げることができます。
自分のライフスタイルを考えた上での単価決定が大切になります。
会社員のうちに、その単価に見合った技術・接客・空間の作り方・サービスなどを身につけましょう。
固定給をもらいながら学べる環境なので、自発的に色々とやってみることが大切になります。
会社ではこの単価だからこのくらいのサービス・・・なんて勿体無いので、今の環境をしっかり活用していくようにしてみてくださいね。
終わりに
独立開業というと夢があるじゃないですか。
自分の好きにできる。
たくさん稼げる。
やりたいことができる。
ただ、自分の思い通りのことだけではない。
それを忘れないようにしておきましょう。
現実は「好きなことだけできる」ではなくて『好きなこともできる』です。
好きなことを見つける方法はこちらの記事を参考にしてください。
夢と現実の差に驚くかも知れません。
でも独立開業にはその苦労と引き換えに、個人事業主特有のやりがいや充実感が存在することは確かです。
自分の夢を叶えるため、自分の人生を自分で決めるために、今からできることはたくさんあります。
できる対策や準備は、できるうちにやっておきましょう。
何か参考になれば嬉しいです。