柔道整復師のキャリアプラン・選択肢について

こんにちは。

整体サロンpirka-ピリカ-の山田です。

僕はもともと柔道整復師として整骨院勤務をしていました。

働いていて思っていたことがありまして・・・それは独立開業です。

柔道整復師ならきっと独立開業を考えたことが一度はあるのではないでしょうか?

会社員…いわゆるサラリーマンであるならば、キャリアプランを考えることは普通のことですし、みんな考えています。

ちなみに、キャリアプランとはキャリア(実地経験)をどのように積み上げていくかを選択し実行していくことを指します。

例えば

2年は営業系の仕事でコミュニケーション能力を磨いて→次は事務を経験しプログラミング、マーケティング能力をつけて→そこから独立起業。

のようなことです。

つまり、自分が目指す将来像に対して何をしていくかを自分で選択していくこと、計画することです。

このキャリアプランで大切なのは、

自分がどこを目指すか

です。

それが

独立起業かもしれませんし

部長に昇進するかもしれませんし

経営部門責任者になるかもしれませんし

副業をしやすい平社員のままでいるかもしれません。

今回は、柔道整復師のキャリアプランを考える際に、どんな選択肢があるのかを考えていきましょう。

僕自身は

柔道整復師、鍼灸師、アスレティックトレーナーの3つの資格を取得して活動しています。

これからどんな仕事をしようかなと悩んでいる柔道整復師の学生さんや、これからのキャリアをどうしようかなと考えている柔道整復師の方達に少しでも参考にしていただければ幸いです。

では書いていきますね。

 柔道整復師のキャリアプラン

柔道整復師は意外とやろうと思えば出来ることが多い業種です。

ただ多くが考えるのが以下の3つかと思います。

1、整骨院(会社内)の院長になる
1-1、会社の幹部(経営側)になる
2、草分け、のれんわけ、フランチャイズ
3、独立開業

一つずつメリットとデメリットをご紹介していきますね。

 整骨院(会社内)の院長になる

多くの柔道整復師が整骨院、接骨院(以下:整骨院)で働いていると思います。

その中でのキャリアプランとして、その整骨院で院長になるというプランがあげられます。

サラリーマンでいうところの社内で課長や部長を目指すのと同じですね。

メリットとしては

給料があがる(役職手当や基本給の底上げなど)

今までの慣れた環境での勤労ができる

固定給を得ながら経営のノウハウと経験を積める

福利厚生がある

などがあります。

デメリットとしては

同じ環境なので施術で得るものが大幅に増えることはない

0→1の経験は積めない

今までの仕事に加えて院長業務が増える

などです。

 1-1、会社の幹部(経営側)になる

こちらも社内での昇進のキャリアプランです。

少し大きなグループになってくると、各院長の上にエリアマネージャーなどの幹部(管理職)が存在するケースが多いです。

これらの仕事は、現場で施術をすることではなく、数字の管理や人材の管理が仕事になります。

運営会議や打ち合わせ、各院の数字管理、各院長との月間目標や行動の決定、スタッフへの面談(ESの向上)、人事採用などが

業務としてあげられます。

給与は院長と同等もしくは少し上のケースが多いかと思います。

メリット(人による)としては

現場から手が離れる

ある程度、自分の裁量でスケジュールを組むことが出来る

福利厚生がある

などです。

デメリットとしては

仕事量が多い

マルチに活動できる能力やスキルが必要になる

責任が重くなる

その会社を離れることが難しくなる

などがあります。

山田
整骨院で6年間(院長経験んも含め)働きましたが、やはり会社で働く会社員として行動の制限はありますね。でも福利厚生や、会社のスタッフと一丸となって目標を達成していく仕事はやりがいがありますよ!

 草分け、のれんわけ、フランチャイズ

ある程度の大きさの規模をもつ会社であれば、

「草分け」「のれん分け」「フランチャイズ」

などの制度が存在することが多いです。

これはどんなものなのだろうと思うかもしれませんが、簡単です。

開業費を会社が負担してくれる。その代わり、売上は会社に入る、または売上の〇〇%を会社に入れる。

そのような契約で会社の支援を受けて開業することを指します。

メリットは

開業費が会社負担のため、借金を背負うことがないこと

問題を起こした際も、会社が責任を負ってくれること

福利厚生があることが多い

デメリットは

会社の意向に従って経営をする必要性があること

です。

ちなみに開業費はテナント代や器具代、通信設備、保険関係などで約200〜300万ほどは必要になるかと思います。

(内装費なども含めるともう少しかかる)

正直、給料が高いとは言えない業界なので、全て自分の手持ちで始めるには長い準備期間が必要になります。

その初期費用を会社がもってくれるというのは大きなメリットだと思います。

(個人だと銀行などから借入れをする際にやはり信用の面から制限が出てきますので・・・)

山田
初期費用を会社が持ってくれるのは大きいです。借入れだといわゆる”借金”ですから返済の不安などが常に付き纏います。また会社のノウハウやメニューももともとある状態で始められるので、比較的軌道に乗りやすい開業の方法だと僕は思います

  独立開業

独立開業はそのまま、「自分で独立し、開業すること」を指します。

開業資金や、外注、経営、実務・・・。

全て自分で行う必要があります。

メリットとしては

売上は全て自分のものになること

自分のやりたいように経営ができること(施術メニュー、単価、時間、治療方針など)

デメリットは

実務以外でやることが多くなること(記帳や広告、営業など)

自分自身が働けなくなると収入が下がる。もしくはゼロになること

福利厚生がない

多くの方が独立開業を目指します。

しかし、自分の自由に出来るという魅力の反面、経営などの負担が大きくなることは頭の中に入れておきましょう。

また開業資金も自分持ちなので、独立前は貯金などをしっかり行う必要があります。(開業してから半年くらいの生活費などは賄えるようにしておくと安心かなと思います)

会社のブランドや設備、人的資産などもないので、初めは苦労するかと思います。

細かいデメリットを上げればキリがないですが・・・その反面メリットも大きいです。

上手く行けば、収入は大きく跳ね上がります。

自分の提供したいことが出来ますし、お客さんも自分で選べます。

縛りがないので、言ってしまえば自分の好きなように出来るのも大きな魅力なのかなと。

独立開業には独立開業独特の夢がありますよね。

山田
独立開業のメリットはなんといっても自由であること!・・・でもやることはいっぱいですよー。楽ではない!

 他にできる職業

整骨院の話ばかりしてきましたが、整骨院で働く以外にも柔道整復師の資格や知識を活かす働き方はたくさんあります。

(資格が必要ないものもあります。資格に限らず、柔道整復師の知識や経験が役に立つような職業を紹介します)

その一部の例ですがご紹介していきますね。

トレーナー職(チーム、パーソナル)

柔道整復師の資格で、トレーナーになることは可能です。

正直言ってしまうと、トレーナーは無資格でもなることは可能なのですが、柔道整復師という国家資格を所持していることで信用度をあげることが出来ます。

また解剖学や生理学などの基礎的な知識や外傷に対応できるなどのスキルは現場で重宝されることが多いのです。

「柔道整復師」と「理学療法士・トレーナー・鍼灸師」との違いは

脱臼や骨折などの処置ができるか否かの違いがあるかと思います。柔道整復師の強みを活かして、チームトレーナーを目指す場合は、外傷に強くなっておくことはとても良いのかなと思います。

専門学校教諭

教師になる。

これも選択肢の一つに挙げられるでしょう。

実務経験を3年積むことで、専門学校の教師になるための試験を受験する資格が得られます。(2020年からは実務経験5年)

小論文、柔道整復学試験(筆記)、面接の3つの試験があります。

※詳しくは公益社団法人全国柔道整復学校協会のHPをご覧ください。

学校の先生になるということですね。

次の時代の担い手を育成する仕事なので、人を育てるのが夢だという人はいいかもしれませんね。

介護職

介護職にも柔道整復師の知識は活かせます。

その会社の募集項目にもよりますが、医療系の資格なので採用される可能性は高いかと思います。

これから、高齢者の人口は増加の一歩を辿ります。

需要はこれからも大きくなっていくことが予想されるので、こちらの道も一つ手だとは思います。

高齢者の生活を支えたいなどの志がある人の選択肢ですね。

健康運動指導士

高齢者の運動カリキュラムを組んだり実践したり、または企業などの健康増進の企画運営をする会社も存在します。

運動によって、健康増進を広めていくお仕事ですね。

ちなみに健康運動指導士は資格があり

柔道整復師資格取得後、2年以上の実務経験が資格の取得条件になります。

(他の要項もあり)

ジムトレーナー

スポーツジムのトレーナーにも柔道整復師の知識は活かせるかと思います。

ジムでの運動指導の際には、柔道整復師は解剖学と生理学を修めているので、その知識を活かしていくことが出来ます。

 終わりに

ここまで、様々な職業や積むことが出来るキャリアプランをご紹介させていただきました。

僕は柔道整復師は選択肢の多い職業だなと感じています。

なぜなら開業権もありますし、体に関わるお仕事であれば基本的に携わることが出来る資格だからです。

しかし逆に

「保険が厳しくなるから柔道整復師はオワコン」

などと言われることもあります。

それに、これから整骨院は新しく出来て消えての繰り返しで、これ以上数は増えないと言われています。(供給が多すぎて)

でもだからといって悲観する必要はなくて、学んできた専門的な知識や、働いて得た経験はとても貴重で

使い方次第で、多くの人に求められるものになります。

それに自分の仕事やキャリアは自分で決めることが出来るということは忘れないようにしてくださいね。

よく僕自身も言われますが

「柔道整復師の資格を持っているから、整骨院で働くんだよね?」

「いつかは整骨院を開業していくんだよね?」

まぁまぁ、よく言われます。

でも資格を持っているから、その道でやっていかなければならないなんて法律はありません。

個人の自由です。

鍼灸師の専門学校には「東洋医学に興味があったから」という理由で資格を取りにきている人もいましたし・・・ね。

(その方はめっちゃ頭が良かったです。今でも尊敬してます)

柔道整復師になって、整骨院で働いていると「整骨院を開業しなきゃ!!」と思う人は少なくありません。

でも他の道もあることは頭の中に置いておくと視野が広がると思います。

もちろんしようと思えば、サラリーマンにも転職出来ますしね。

自分がどんな仕事をしてどんなことを提供していきたいか。それによって選ぶ道は様々だと思います。

ぜひ自分の人生を流れに身をまかせるのではなく、自分の意思で選びとっていくようにしてみてくださいね。

参考になれば嬉しいです。