西洋医学と東洋医学はどちらが優れているか【エビデンス論争】

こんにちは。

pirka-ピリカ-の山田です。

僕自身、柔道整復師(西洋医学主体)と鍼灸師(東洋医学)の資格を持っています。

柔道整復師は大学の4年間、鍼灸師は専門学校3年間、計7年間勉学に勤しんでいました。

国家試験

柔道整復では85%以上(200/230)

鍼灸師でも80%以上(130/160)

でどちらも8割以上の点数で資格を取得しています。(同年にアスレティックトレーナーとCSCSの資格も同時取得しています)

ちゃんと勉強していますよ。

ちなみに世間的なイメージとしては

西洋医学はエビデンス(根拠)があって

東洋医学はエビデンスが乏しい

なんてイメージが強いのではないでしょうか。(きっと)

今回は西洋医学、東洋医学どちらも携わってきた僕だからこそ感じる、西洋医学と東洋医学の良いところ悪いところをお話ししていきたいと思います。

※個人の意見ですので参考までに。

 西洋医学、東洋医学ってそもそも何?

まず西洋医学はなんちゃら、東洋医学がなんちゃらと説明する前にそもそも西洋医学って東洋医学って何というお話をしてきたいと思います。

ちょっと説明を引っ張ってきますね。

西洋医学(せいよういがく)は、欧米において発展した医学を指す用語である。明治初期から、欧米医学を指す言葉として用いられた。

東洋医学(とうよういがく)とは、東洋起源の伝統医学を指す。東洋が指す範囲が多様であるように、東洋医学に含まれる範囲も一様ではなく、文脈・視点によって異なる。現在日本の伝統医学業界では、古典医学書に基づく薬物療法・漢方医学と、経穴などを鍼や灸で刺激する物理療法・鍼灸医学、両者を合わせて東洋医学と呼んでいる[1]。

Wikipedia引用

要するに

西洋医学は欧米が発祥の医学。

東洋医学は東洋(中国など)が発祥の医学。

のことを指します。

現代の日本では西洋医学が主流の考え方となっています。

 西洋医学の種類

西洋医学は物質主義です。

検査結果として見えるもの、画像所見として確認できるものから治療法を決定していきます。(根拠に重きを置く)

西洋医学には大きく分けて2つの種類があります。

手術

投薬

手術は想像通り、オペによって腫瘍を取り除いたり、摘出したり、離れている組織を接合したりするものを言います。

投薬は、注射(脊髄、静脈などは全部まとめます)や飲用する薬・吸入する薬・塗布する薬などがあります。

あとは特徴的なものとしては

診断方法が

画像所見(レントゲン、CT、MRIなど)

生理学所見(血液検査とか細胞片検査など)

に基づくという点です。

 東洋医学の種類

東洋医学には様々な流派が存在します。(なんだか剣術みたいですね)

ただ基本的には古典医学書からの知識や伝承によって形成されている医学になります。

診断方法は

四診と呼ばれるものを用います。(望診、聞診、問診、切診

望診とは、西洋学でいう視診のことを指します。

顔色や舌診、瞳の色や形、出来物の位置や皮膚静脈の浮き方なども含まれます。もちろん姿勢や体勢なども望診の範疇になります。

聞診とは、

聴覚や嗅覚で得られる情報のことです。声の張り、受け答えの明瞭さや反応の速さ、言葉遣い、体臭や口臭などが含まれます。

問診とは西洋学の問診と同じです。

病歴、自覚症状などです。

切診とは、触診のことです。

腹診(お腹)や脈診(脈をみる)、皮膚の温度やハリ感や湿り具合、筋肉の硬さなどを触って判断します。

東洋医学はこのような感覚的な診断を多く用います。

 西洋医学と東洋医学の違いと有用さ

西洋医学が圧倒的に東洋医学より秀でているものとして

急性症状(脳血管疾患や事故などによる怪我)と感染症が挙げられます。

西洋医学の普及によって疫病と呼ばれる感染病などの発症率は大幅に改善されました。

このように西洋医学は科学的根拠を持っていることや観血療法にとても特化しています。

一方東洋医学は慢性の症状や、自律神経的観点に強い側面を持ちます。

人の体を一として診ることや感情、季節なども治療対象としていることから、数値で出てこない不調や症状に対応できる強さがあります。

西洋医学は科学的根拠から。

東洋医学は経験医学(統計学)から。

元にしている考え方は違いますが、人体へのアプローチというテーマは同じと言えるでしょう。

 どちらが優れているか

どちらも一長一短です。

ただ、クライアントからの信頼としては普及率の高い西洋医学が安定している傾向があると思います。わかりやすいですしね。

東洋医学としてはこれからどう普及させていくか、どう体系化(再現性のある)していくか、科学的根拠(目に見える形で)を述べられるか。

その部分が伸びていってくれるともっと東洋医学も受け入れられるのかなと感じています。

(大規模なコホート研究などがないのが東洋医学の弱点ですね・・・)

 最近では

トリガーポイントと経穴(ツボ)の位置がほぼ一致していたり

筋膜ラインが経絡の流れと一致していたり

西洋学と東洋学の一致する部分が多く確認されています。

もしかしたら東洋学で行なっていることがまだ西洋学で解明されていないだけなのかもしれません。(今後に期待です)

ちなみに西洋医学でもまだまだ人体は未知の宝庫です。

実は筋肉痛の確かな原因もまだ解明されていなかったりします。

(ブラジキニンやプロスタグランジンなどの疼痛物質が原因とされていますが・・・疼痛物質が原因であればリンパマッサージのようなものでガンガン血流を流してあげれば筋肉痛はその場で消えるはずです。難しいですね)

※愛知県理学療法士会誌 2006/12(25の日本及び海外研究引用の論文)を参考にしています。

西洋医学もまだまだ伸び代がありますね。

 使い分けが大切

西洋医学にしろ東洋医学にしろ、やはりケースバイケースですね。

説明をする際には西洋医学に方に分がありますし、全身へのアプローチ、数値に出てこない部分や日常生活への密着度では東洋医学に分があると感じます。

クライアントのニーズに合わせて提供することで効果も信頼も上がるのかなと思いますので

西洋医学、東洋医学どちらも触れておくことをお勧めします。

手技の汎用性も生活指導も、アプローチ方法も格段に広がります。

個人的な意見ですが参考になれば幸いです。