昨今、ダイエットには筋トレが良いと言われているが本当なのか【有酸素運動不要説】

こんにちは。

pirka-ピリカ-の山田です。

アスレティックトレーナーの観点から見ての筋トレがダイエットに良いのかどうなのか。

有酸素運動は必要ないのかと言うことをお話ししていきたいと思います。

 ダイエットに必要なこと

まずダイエットの大原則として

(摂取エネルギー)〈(消費エネルギー)

という原則があります。

 筋トレをするとなぜダイエットに良いのか

筋トレをする理由としては

『基礎代謝を増加させること』

が主な目的になります。

基礎代謝というのは安静基礎代謝とも呼ばれ、人が動かずに仰向けでいる状態で消費するエネルギーのことを指します。

(生きているだけで消費するエネルギーですね)

なので筋肉をつけてこの基礎代謝を上げると何もしていなくても消費するエネルギー量が多くなるので、痩せやすい体質になり、体重を落としたり体脂肪率を落としたりすることが期待できるのです。

ちなみにジムに行って激しい運動を1時間から2時間行っても消費するエネルギー量は200〜400キロカロリー程だと言われています。

これは約おにぎり一個分程のエネルギーなので一回の運動だけではなかなかダイエットにな繋がらないのです。

逆に筋肉がつくと基礎代謝が上がり、日々の消費エネルギーが自然と多くなるので、ダイエットへの効果が見込まれます。

そして付け加えるなら、筋トレは1ヶ月〜3ヶ月の間に効果を感じることができると言われているので、初めは辛いと思いますが騙されたと思って、3ヶ月は頑張ってみましょう。

 有酸素運動はどんな効果?

有酸素運動は

エネルギーの産生に酸素が必要な代謝回路を使用した運動のことです。

具体的に言うと

軽い負荷で20〜30分以上の長い運動のことを言います。ランニングやサイクリングをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

昔はこの有酸素運動がダイエットには有効だと言われていました。

理由は、「エネルギーの材料」として

運動開始直後は糖質が優位(糖質がよく使われる)

運動20分後以降からは脂質が優位(脂質がよく使われる)

であることが挙げられます。

以前は長時間の運動を行うことで、脂質を材料として利用し、その結果脂肪を減らす効果があるとされていました。

しかし、軽い負荷の運動ではエネルギー消費はそこまで高くならず、筋トレの方が基礎代謝を上げ、継続的なエネルギー消費の向上が期待できるので、今ではダイエットには筋トレという考えが定着しつつあります。

 では有酸素運動は必要ないのか

ここで考えて欲しいのは

有酸素運動

無酸素運動(筋トレなど)

の役割の違いです。

有酸素運動の利点としては

心肺機能を高める効果があるということが挙げられます。

過去の研究論文から有酸素運動は

心拍出量(心臓から送り出される血液量のこと)

一回換気量と努力性肺活量(一回の呼吸の量)

などが向上するという研究データが出ています。

普段、僕たちの体の中で起こっている代謝経路は「有酸素代謝」に依存しています。

つまり、心拍出量の向上や換気量の向上(酸素を取り込めるようになるということ)はダイエットに有効だと言えます。

なのでダイエットをする際には

筋トレをして基礎代謝を向上しつつ、有酸素運動(目安は息が切れるくらいの中程度の運動負荷)で体の中に取り入れられる酸素量を増やすことが重要です。

 最後に

個人的な見解ですが有酸素のみではダイエットは現実的ではないなと思います。それは科学的根拠から考えてもそうだと思います。

しかし有酸素運動が必要ではないかと言われればそれは極論であり、有酸素運動の有用性は高いことは今までの研究や実験データを調べてみても明らかです。

昨今、「有酸素運動は無駄である」という情報が流れたり、海外のモデルはみんな筋トレをしているなどの報道で、偏ったイメージが定着しやすい環境なのかなと感じています。

なので、情報は情報(言ってしまえば”流行り”ですね)。事実は事実として受け止めること。正しい情報を得ること。それを合わせて自分なりの正解を考えることが大切なのだと感じます。

インターネットで情報は簡単に手に入る世の中です。

でもそれは本当は嘘かわからないよ、ということを頭の中に入れておくことは大切です。鵜呑みは危ない。

今回はダイエットで最近軽視されがちな有酸素運動について書いてみました。

ご参考にしていただければ幸いです。