コレステロールの役割とは?【整体師が少し詳しめに解説】

こんにちは。

整体サロンpirka-ピリカ-の山田です。

今回は前回に引き続き、脂肪について書いていこうと思います。

整体師が教える、脂肪の話【脂肪って結局なんなの?】

2018年9月1日

特に脂肪の中でも『コレステロールのはたらき』について専門的な用語も交えてご説明していきます。

※2021/3/2更新

 コレステロールのはたらき

コレステロールのはたらきは大きく分けて4つに分かれています。

コレステロールのはたらき

①代謝時のエネルギー源

②細胞膜などの細胞保護

③ステロイドホルモンの前駆物質

④脳の抗酸化作用

 ①代謝時のエネルギー源

コレステロールは細胞の中のミトコンドリアに入り、ピルビン酸→アセチルCoAになりクレブス回路にてエネルギー変換されます。

このエネルギー変換は有酸素運動特有のエネルギー回路で、このエネルギー回路は生きているうちは常に稼動していると言ってもいいでしょう。

よく運動学では運動の始めはATP-CPr系や解糖系が働くとされていますが、それは高強度の運動時のことであって普段は電子伝達系にエネルギー回路は依存しています。

なぜなら姿勢や内臓位置の保持、消化器の運動(平滑筋)、呼吸をするための横隔膜の運動などの生命維持機能や日常動作は有酸素運動の部類に属しているからです。

これらは解糖系が働くと言われている33~38秒の運動時間を超えています。つまり普段の生活のエネルギー代謝は電子伝達系に依存していると言うことです。

つまりコレステロールは人体にとって主要なエネルギー源なのです。

 ②細胞膜などの細胞保護

コレステロールの2つ目のはたらきは細胞の保護です。

特に細胞膜は、リン脂質と呼ばれる2重の脂質膜で保護形成されています。筋肉も、神経も、脳も細胞で形成されているのですべての体組織はコレステロールによって保護されてと言えるのです。

 ③ステロイドホルモンの前駆物質

コレステロールの3つ目のはたらきはステロイドホルモンの前駆物質であるということです。

ステロイドホルモンとは性ホルモンやコルチゾールなどの材料(前駆物質)になります。

ちなみにステロイドホルモンとは

筋肉を増強したり

血糖値を上昇させたり

血圧を上昇させたり

するはたらきを持っています。

 ④脳の抗酸化作用

コレステロールの4つ目のはたらきは脳の抗酸化作用です。

これは様々な論文や研究レポートがありますが、その中で『脂質を多くとっていることと脳疾患リスクは比例しない』といった論文があります。

また違う研究では、コレステロールを抑えるスタイン剤を摂取している群スタイン剤を摂取していない群と比べるとスタイン剤を使用している群が高い確率で脳疾患にかかっているというデータが発表されています。

しかし逆に『酸化LDL・糖化LDLは動脈硬化や心筋梗塞などの血管リスク』として証明されています。

つまりコレステロールは脳疾患を抑える効果が示唆されているのです。(逆に脈管系には悪材料の場合が多い)

 まとめ

どうでしたでしょうか?

脂肪、コレステロールは身体に必要なものであって元々は害があるものではありません。

(摂りすぎは単胞性脂肪細胞として貯蓄されるのであまりよくないですが…)

現在では糖(炭水化物)の大量摂取とコレステロールの大量摂取が体にとって悪影響を及ぼしていることは証明されつつあります。

ですので、昔から「腹八分目」や「主食・副食」を摂ってご飯少な目にする食事療法は健康にとって理に適っていると言えるでしょう。

何かと悪役とされているコレステロールですが、実は様々な役割を担っています。

体にとって重要な栄養素であるので摂り過ぎに注意しながら食事に組み込んでいってください。