食事の初めに野菜を食べると良いという健康法について【実は科学的根拠なし】

こんにちは。

pirka-ピリカ-の山田です。

健康意識の高い皆さま。

『食事の初めに野菜を食べることで血糖値の上昇を緩やかにできるため健康に良い』という話があるのはご存知でしょうか?

これは、よく雑誌やネットにも載っている健康情報の一つです。

野菜には食物繊維という体内に吸収されない栄養素が含まれるため、先に食べることで食事語の血糖値の上昇を緩やかにすることができる。

と多くのサイトで書かれています。

実はこれ、半分正解なのですが、半分は間違いだということがわかっています。

論文をまとめて説明している「データ栄養学のすすめ」という本の中で、書かれていることを下記していきたいと思います。

 野菜を先に食べると血糖値の上昇が抑えられるというのは都市伝説?

先に結論から言いますと、この話は半分正解。半分誤情報であると言えます。

この野菜を先に食べると血糖値の上昇が抑えられるという話なのですが、ある論文に起因して述べられています。

その論文では、野菜を先に食べる群とそれ以外を先に食べる群に分け、それぞれの食事後血糖値の上昇を一定期間、測り記録しました。

その結果、野菜を先に食べる群の方が、それ以外を先に食べる群に比べて、血糖値の上昇が緩やかになったという結果になっています。

ですので先に野菜を食べることで血糖値の上昇を緩やかにできると言われています。

しかし実はこの論文では、あまり公には語られていないことがあって

野菜を先に食べる群には、野菜を先に食べること以外に「よく噛んで食べること」「ゆっくりと食べること」を、指導していたとされています。

このことから「咀嚼回数の増加」や「食事の時間」などが考慮されておらず、野菜を食べる順番によって血糖値が変化したとは言い切れないのです。

また野菜を先に食べる群が、その他を先に食べる群に比べて、野菜の摂取量がそもそも多いと、されています。

なので単純に野菜を多く食べた結果、血糖値の上昇が緩やかになった可能性も否定できません。

 先に野菜を食べることは無駄?

では先に野菜を食べることは無駄なのでしょうか?

そう聞かれると、それはYESとは言い切れないのです。

野菜を先に食べることで得られるメリットとして2つのメリットがあります。

一つ目は食べ過ぎを抑制してくれるという点。

二つ目は普段より多く野菜を摂りやすくなるという点。

一つ目に関しては、野菜を先に食べることで咀嚼回数が増えるため、満腹中枢が刺激されるからです。

二つ目に関しては、胃の中の容量が食事の初めだと余裕があるため、満腹時と比べて野菜を多く食べることができるからです。

このような理由から野菜を先に食べるということは、血糖値の吸収を緩やかにすること以外にもメリットが考えられるため、間違っているとは言い切れないのです。

 終わりに

野菜を先に食べることに関しては話半分にしておくのが良いでしょう。

しかし

①野菜を多く摂ること

②咀嚼回数を多くすること

に関しては、健康に良いという研究結果が、大部分を占めています。

なので、食べる順番はともかく、上記の2つは意識して食事をすると健康維持に役立つのかなと思います。

ご参考になれば幸いです。