こんにちは。
整体サロンpirka-ピリカ-の山田です。
今回はもともと整骨院で働いていた医療従事者の視点から生理痛を和らげる方法を書いていこうと思います。
目次
生理ってなんで起こるの?
そもそも生理とは「子宮内に存在する子宮内膜の排出」のために起こります。
生理の前には子宮の内側にある膜(妊娠した時に赤ちゃんのベッドになる膜。※以下:子宮内膜)はとても厚くなっています。
しかし、子宮内膜は常に新しいものに取り替えていく必要があります。
・・・赤ちゃんのために毎月、新しくてふわふわのベッドを用意しておくイメージですね。
なので、厚くふわふわの子宮膜を用意しておくのですが、妊娠しない状態が続くとこの子宮内膜を取り替えないといけません。
なので、新しい子宮内膜を作る前に、古い子宮内膜をまずは体の外へ排出して片付ける必要が出てくるわけです。
これがいわゆる生理と呼ばれるものになります。
また生理とは28日周期でくると言われています(個人差あり)
遅いと「遅経」、早いと「早経」と言います。
不定期であれば「生理不順」と言います。
〜まとめ〜
生理とはこれから出来る赤ちゃんのために、古くなった子宮内膜を体の外に排出するはたらきである
生理痛の原因
生理痛の原因は主に「プロスタグランジン」という物質が関係していると言われています。
このホルモンの作用は色々あるのですが、生理痛と関係ある作用はざっくり言ってしまうと
①子宮収縮作用
②痛みの増強
の2つです。
この物質は子宮の収縮を助け、子宮内膜が排出するのを促してくれます。
しかし、このプロスタグランジンが多いと子宮の収縮が強くなりすぎるため、生理痛が酷くなってしまうことがあるのです。
またプロスタグランジンは「疼痛物質」とも呼ばれ、発熱・痛覚伝達作用も持っているので、多すぎると痛みを感じやすくなってしまうのです。
ですので、このプロスタグランジンが生理痛の原因だと言われており、このプロスタグランジンを少なくすることが生理痛の軽減に重要だと言えるのです。
生理痛を和らげる方法
①温める
プロスタグランジンは1箇所に集まるとその効果が大きくなる傾向があります。
ですので痛みの感じている場所を温めて血流を良くすることで、プロスタグランジンの排出を促してあげることによって、生理痛を和らげることができます。
子宮はお腹と腰の真ん中に位置しているので、お腹と腰を挟むように温めてあげるのがオススメです。
また普段から体を冷やさないように気をつけてあげることもとても大切なので注意してみてくださいね。
体を冷やしてしまう原因
冷たい飲み物・食べ物(アイス、冷えた飲み物など)
冷房
薄着(特に関節部分を出していると冷える)
運動不足
②甘いものを減らす
東洋医学の考え方で「湿(しつ)」と呼ばれるものがあります。
イメージ的にはネバネバしたものが1箇所(特に体の下の方に)に溜まってしまう状態です。
湿が溜まっている場所は動きが鈍くなり、とても冷えます。
そしてこの「湿」は、むくみなどの原因だと東洋医学では考えられています。
そしてこの湿を作り出す原因として「甘いものの取りすぎ」が挙げられます。
なので、お菓子やジュース、菓子パン、砂糖などを避けることによって生理痛が改善するケースも多くみられます。
特に女性はお菓子などの甘いものを好む傾向が強いので、気をつけて見ると良いかと思います。
始めは間食をしない。
ジュースをお茶に変える。
などから試してみてくださいね。
③血流を良くする
プロスタグランジンの話に戻りますが、血流を良くすることで、この疼痛物質を子宮から排出することができます。
ですので、血流を良くするために
運動
ストレッチ
マッサージ
などは有用だと言えます。
自分で出来るものとして、運動(出来ればランニングやスポーツなどの全身運動)とストレッチが挙げられますが、もし自分でやる時間が取れない・続かない場合はマッサージなどに行くこともオススメです。
実際、僕が整骨院で施術を行なっていた時は、生理痛が改善したというお話を良く聞いていました(副効果ですが)
特に腰回りや足をよく柔らかくしてあげると良いですよ。
参考にしてみてくださいね。
薬について
生理痛と上手に付き合う方法として薬を使うこともありかなと僕は思っています。
正直、手技で体を良くする仕事をしている身としては薬に頼らず、自分の体を良くして痛みなどを出ないようにしていきたい気持ちはあります。
しかし、薬も正しく使えば体のためになるので、薬の使い方についても触れていきたいと思います。
生理痛のお薬で有名なのは
ロキソニン
イブ
バファリン
などがあります。
これらは生理痛の原因の「プロスタグランジン」という物質が体内で作られるのを抑えることで、生理痛を緩和するというお薬です。
つまり痛みを引き起こす物質が出来ないようにして、痛みが出ないようにするのです。
ですので、生理痛が酷かったりする場合は、お薬で痛みのコントロールをするのも一つ手ではあります。
『副作用は大丈夫なの?』という声もよくクライアントさんからも聞きますが、
現在市場に出ている痛み止めは「NSAIDs(非ステロイド薬)」が主です。
このNSAIDsは1週間に一度の服用であれば副作用はほとんど出ない。体に悪影響は確認されない。と言われています。
ですので、容量・用法を守って服用する分には体に悪影響は出ないと思って良いでしょう。
しかし、痛み止めは対症療法(痛みに対して)であり、生理痛を起こしている原因にはアプローチ出来ません。
ですので、
なんで生理痛が酷くなるのか?
ということにしっかり向き合う必要はあるのかなと個人的には思います。
その他の生理痛の薬には
低用量ピル
も含まれます。
低容量ピルは避妊や生理周期を整える時にも使用します。
また生理痛のお薬として使用されることもあるのです。
ただし、低容量ピルに関しては、しっかりと医師の診察を受けて体にあった低容量ピルを処方してもらうようにしましょう。
終わりに
生理痛は女性にとって、人生で付き合っていく必要のある体のはたらきです。
もともと生理痛の酷くなりやすい人もいますが、多くの場合は途中から痛みが酷くなってきたという人なのです。
ですので、生活習慣や体質を変えるようにしたり、対処法を覚えたりすることで、上手に自分の体と過ごしていきましょう。
ぜひ男性の方も、女性の体のことを学んでフォローしてあげるようにしてみてくださいね。