整体師が考える根本治療とは何か?

こんにちは。

整体サロンpirka-ピリカ-の山田です。

巷では「根本治療」だったり、「根本から良くします」だったり、「根本が何か知っていますか?」などの少し挑発的なものまであります。

整骨院や整体院、マッサージ屋でそれこそ色々な文言で宣伝されていたり、うたわれています。

今回はこの「根本」という言葉の罠について個人的な見解ですがお話していきたいと思います。

専門家のお話は参考にすると良いとは思いますが、鵜呑みにするとかえって自分の体に合わないものを選ばされてしまう事もあります。今回の記事を見て自分の選択肢の幅を広げて個人に合った選択肢を選べるようにしてみてください。

 ①根本という言葉

まず根本とはどういう意味なのでしょうか。

ネットで調べてみると下記のような意味になります。

物事が成り立っている基礎になるもの
―Wikipedia引用

健康業界の中では『健康が成り立つための基礎になるもの』を指します。

この根本という言葉は施術家の中ではしばしば論争の種になります。

腰痛の根本的な原因は○○だ!
肩凝りの根本的な原因は○○だ!

様々な治療家や施術家が医学知識やエビデンスを元に独自の根本を作って現場に立っています。

一例ですが根本の説明として使われるのは

インナーマッスル

代謝

筋肉のバランス

背骨の歪み

骨盤の歪み

足部のバランス

など様々な根本だと考えられる言葉が現場では使われています。

一度は聞いた事があるのではないでしょうか。

どれも健康にとって大切で、どれも健康と関係があって、どれも健康に対して効果があります。

しかし考えてみてください。

どれも全部大事ではないでしょうか。

根本がたくさんあるけどどれが本当?

 ②根本は一つだけではない

根本は○○だ!
根本治療は○○だ!

どうしても僕たちも仕事ですから施術の方針を表に出さざるを得ません。

なぜかというと、専門的な小難しい話をしてもクライアントさんには理解されないからです。

解剖学・生理学・一般臨床学・病理学・運動学などを修めている人になら小難しい話をしても理解されるかと思いますが、実際にそのような人が施術を受けにくることは稀です。

しかし「全部大事ですよー」では、人は施術を受けに来てはくれません。

インパクト無いですし、施術の内容が分かりづらいですからね。

会社の方針でも方向性やターゲット層、打ち出し方などを決めて広告などを出すかと思います。

それと同じです。

ですのでこの健康業界だと

○○の原因は××!

だから痛みの根本は○○だ!

という打ち出し方が自然と多く出来上がります。

もちろん治療家や施術家の方もセミナーや専門書、医学論文など様々な媒体を通じて日々学んでいます。

そうすると「根本は○○だ!」根本は一つだけと思考の罠に嵌まってしまう施術家も多いのです。

 ③根本治療はあるのか

健康の根本はたくさんあります。

健康の根本の例

気温

天気

気圧

紫外線

ストレス

環境

電磁波

気の流れ

食事

一番初めに上げた”歪み”や”バランス”など以外にもこれだけ多くの根本とされる原因があります。

これらを一つずつ説明されてもクライアント様も困りますし、時間もいくらあっても足りません。

つまり根本治療というのは決まったものは無く、人によって変わることを覚えておいてください。

なので、自分の健康に影響の大きそうなものを自分で選べばいいのです。

話を聞いて納得できるものを選んで試してみるのも良いですし、試してみて自分の体や生活スタイル・性格などに合っているものを探すのも良いです。

自分に合っているなという感覚を大切にしてあげてください。

ただ、これが絶対だ!!と、考えは無いと思うので、疑問に思ったことや感じたことを相談できる人や場所がいいのかなと個人的には思っています。

 終わりに

どうしても僕たちって明確な正解を求めてしまう生き物です。

「○○=××」のような単純な方程式を求めてしまう傾向があります。

腰痛=筋力不足

健康=無添加の食事

みたいな。

ただ、人体はまだまだわかっていない部分も多く、個人によっても個体差が大きいです。

そんなに単純な答えがあるなら人類は皆健康です。

ですので、原因を一つに絞らず、その時の自分の状態を先入観なく感じて、合うものを是非選んでみてください。

そのために自分の体を見つめ直せる時間を作ってあげてくださいね。