腰部脊柱管狭窄症について【症状を知って上手に付き合おう】

こんにちは。

整体サロンpirka-ピリカ-の山田です。

 

今回は腰部脊柱管狭窄症について書いていこうと思います。

 

『脊柱管狭窄症』と聞くとなんとなく聞いたことがある。くらいの方は結構いらっしゃるかと思います。

しかし

どのような状態なのか。

どのような原因なのか。

どのように生活すべきなのか。

 

上記のことを知っている人は意外と少ないのかもしれません。

 

それらを知ることで自分の体を上手に付き合っていったり、知ることによって早めの予防を心がけることができると思いますので、よろしければ参考にしてみてください。

 腰部脊柱管狭窄症とは

まずは腰部脊柱管狭窄症とは何か押さえておきましょう。

腰部脊柱管狭窄症とは
腰椎(背骨の腰の部分)の内部には縦に通る脊柱管と呼ばれる箇所があります。

その脊柱管がなんらかの原因で狭くなった結果、脊柱管の中を通る神経が圧迫されて足腰に痛みやしびれが起こる病態のことを腰部脊柱管狭窄症と呼びます。

上から5番目の腰椎を上から見た図。中央にある三角形のスペースが脊柱管と呼ばれる部位。(グレイ解剖学1918年版より)

 症状

主な腰部脊柱管狭窄症の症状としては腰痛、坐骨神経痛、しびれ、冷え、足の感覚異常、間欠跛行(細切れにしか歩けなくなる症状)などがあります。

圧迫される神経によって症状が変わりますが、馬尾神経と呼ばれる神経が圧迫されると排尿・排便障害が起こるケースもあり、この場合は早期に手術が検討されます。

 症状はなぜ起こるのか

神経は体を動かしたり感覚を脳に伝えたりするだけではなく、血管を広げたり細くしたりすることで”血流を調節するはたらき”も持っています。

神経が圧迫された状態が長く続くと血流の調節が上手く出来なくなります。

そうすると血流が滞り、神経に十分な酸素や栄養が供給されなくなります。その結果、神経のはたらきが著しく低下し、上記のような症状が出てきます。

 腰部脊柱管狭窄症が起こりやすい人

腰部脊柱管狭窄症になりやすい人の特徴はいくつかあると言われています。

基本的に高齢になればなるほど発症率が上昇すると言われています。加齢と共に背骨の加齢性変性が起こり腰部脊柱管狭窄症の原因の一つとなります。

特に男性と比べて女性に起こりやすく、中高年になると女性の発症率が男性の2倍に上ります。

これは男性と比べて筋力が低く背骨に負担をかけやすいことや、女性ホルモンの関係で骨が脆くなりやすいことなどが関係しています。

 

また他の原因として挙げられるのは

運動不足(筋力の低下)、睡眠不足、偏食、喫煙、肥満

などの生活習慣。

筋力不足と肥満は背骨への負担を増やし、睡眠不足はホルモンの分泌を乱します。偏食は栄養素の不足、喫煙は血流の低下をもたらします。

メタボリックシンドロームの原因とよく似ています。

 腰部脊柱管狭窄症の対処法

では腰部脊柱管狭窄症になってしまった場合、どのように対処していけば良いのでしょうか。

 

保存(手術ではない方法)では姿勢に気を付けることが重要になります。

 

腰部脊柱管狭窄症では腰を後ろに反らす動きをすると症状が増悪するケースが多いです。

なので、腰を後ろに反らす動きは避け、腰を捻ったり前屈したりすることで腰回りの動きを出すようにしましょう。

また腰部の背骨への負担を減らすためにお腹周りの筋力トレーニングや、腰が反らないために股関節や太腿の前方・ふくらはぎのストレッチなども効果的だと思います。

 

間欠性跛行に関しては、足腰が辛くなってきたら杖や押し車などを利用して、腰を前傾にすると楽になります。

杖や押し車が嫌だという方はスマートフォンを利用してください。スマートフォンを覗き込むようにして前傾姿勢をとるのもおすすめの方法です。

 

他には

お風呂に浸かる、禁煙する、睡眠をしっかりとる、ストレスを溜めない、ダイエットをする

などが対処法として挙げられるのではないかと思います。

 

もちろんリハビリをしたり、人の手を借りて行うのも選択肢の一つにありますので自分に合った方法を探していくことが大切です。

山田
人によって症状の強さや出る箇所に違いがありますし生活サイクルも違います。

じっくり専門家と相談しながら、自分で出来る事や無理なく続けられるものを選択していくと良いかと思います

 腰部脊柱管狭窄症の予防法

腰部脊柱管狭窄症は神経に関係する病状です。

神経に関係する病状は一度なってしまうと改善するまでに時間がかかることが多いです。

それは神経の回復速度が1日0.8mm~1.8mmほどしか無いと言われているからです。

神経に関する症状のヘルニアについてはこちら

椎間板ヘルニアについて知っておく事【知識をつけて身を守ろう】

2021年3月6日

 

ですので、腰部脊柱管狭窄症にならないために予防がとても大切になります。

 

予防法としては

①血流を良くしておく事

②背骨に負担をかけない事

の2つが重要です。

 

①血流を良くしておく事に関しては

腰周りを良く動かしておく(運動する)、同じ姿勢を長時間とらない、マッサージやストレッチなどで筋肉を柔らかくしておく、喫煙をしない、体を冷やさない、睡眠不足にならないようにする

などが挙げられます。

②背骨に負担をかけない事に関しては

暴飲暴食は避ける(肥満対策)、同じ姿勢を長時間とらない(特に座位)、筋力トレーニングをする、重たい荷物を運ぶ時の体の使い方を学ぶ(力仕事の場合)

などが挙げられます。

 

自分でできる事、人の手を借りる事。

様々な予防法がありますので、無理なく継続出来るもの(これが一番大事!)を選んで是非、実践してみてください。

 おわりに

どうでしたでしょうか?

腰部脊柱管狭窄症は年齢を重ねる度に発症率が上がるものです。

しかし、出来るだけ発症しないようにする事で人生のQOL(生活の質)は格段に上がります。

 

若いうちからやっておく事で予防の効果は顕著に出ますし、習慣化する事で継続もしやすくなります。

是非、健康的な生活をして自分のやりたいことがやりたい時に出来るようにしてあげてくださいね。

 

参考になれば幸いです。

参考:PhotoAC/グレイ解剖学1918年版